今日は、PALSの歴史についてのお話です。
昨年末に、PALSの勉強会をしたのですが、その時に日本国内の経緯をウェブ上でわかる範囲で調べたので、せっかくですので・・・
初めに国内でのPALSとPEARS展開についてウェブで調べてみました。
現在、日本国内ではAHAと契約しPALSやPEARSを開催している団体は以下の赤文字の団体になります。
意外にも日本小児集中治療研究会さんはPEARSを開催していないのです。
*現:日本医療教授システム学会
2002年4月 日本小児集中治療研究会(JSPICC)
がAHAとPALS契約、国内展開へ。
初期の受講は医師のみに限定
実は日本国内で一番最初にAHAと契約を結んだのがPALSを始めた日本小児集中治療研究会です。
これまた意外で、てっきりBLSかと思いがちですが、日本ではPALSだったのです。
そして、この時は、まず医師から受講しつつ広げていくために受講は医師のみに限定されています。
2005年 看護師の初受講?
小児救急看護認定看護師1期生が受講??(特別措置らしい)
*試験は英語のみ
公募受講はまだまだ無理
2002年より始まったPALSですが、看護師の初受講はいつだったのか・・と探してみると・・・
まったく情報がありませんでした。従いまして噂の範疇ですが、小児救急看護認定の1期生が受けているらしいです。研修の一環として。もちろん、医師の知り合いで受講した看護師はいるかもしれませんが・・・
2007年11月 日本ACLS協会(JAA)
がAHAとPALS契約、国内展開へ。
2007年11月にまた動きがあります。
日本ACLS協会さんがAHAとPALS契約を行い、国内展開に向けて動き出しました。
2008年4月 福井県済生会病院
AHAとPALS契約。
続いて、2008年の4月には福井県済生会病院さんが契約。
2008年8月 日本小児集中治療研究会(JSPICC)
が医師のみの受講限定解除
この2007年11月のJAAさんのPALS契約から約10か月で大きくPALSの講習展開に動きがありました。
一気に看護師がPALSを受講できる環境が促進されていったのです。なぜ2007〜2008年に大きく動いたのかは、わかりませんが、おそらくある程度の医師は受講したということ(推測)や、他のITCの動きなどが関係しているのかもしれません。
2009年10月頃
福井県済生会病院-国際ITC−横浜ACLSがPALSを公募開催へ
2009年に入ると、PALSの看護師の受講者数がかなり増えたのではないかと思います。
そして、この時期、看護師がPALSを受け、かなりのダメージを受ける事案が多く聞かれました。
・・・・・そりゃ、いままで医師対象にやってきて、そこに看護師がきたら看護師向けの指導ノウハウを持った医師なんて、そうそういないので、看護師は大変だったなって思います。
でも、今現在は、かなりの数の看護師も受講しているので、受講自体にそこまで臆することもありませんよ。
ちなみに、この時期は看護師がPALSインストなんてなれるもんじゃありませんでした。というか、医師限定でした。
また、AMR-TC系のインストラクターが独自にPALSやPEARSを国内展開始めたのも、2009年頃になります。
福井や横浜ですね。ちなみに、AMR系のPALS看護師インストラクターもいました。
2013年5月 日本医療教授システム学会
AHAとPALS契約
2013年まできて、ようやくPALSの看護師ファカルティが登場します。2009年ごろよりPALSの看護師インストラクターは日本国内で数名、存在してきましたが、それから約4、5年で看護師のみでのコース展開が可能となっています。このあたりは、団体の内規などにより異なるので、うちは違うな。。。という人がいるかもしれません。
2014年 日本BLS協会
PALS・PEARS講習をスタート
ここまでくると、ようやくPALSが看護師にも浸透してきた印象です。
そして最近の気づきやRRS、METブームに乗りPALSも一気に・・・・・きてほしいな。
以上、簡単ではありますが日本のPALS展開の歴史でした。
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